柳原 和子

定価: ¥ 2,730
販売価格: ¥ 2,730
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発売日: 2000-07
発売元: 晶文社
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がん患者学―長期生存をとげた患者に学ぶって、最近評判になっているのをご存知ですか!?私の友達や家族もこのがん患者学―長期生存をとげた患者に学ぶについて話しているのを聞きました。なんだか私だけが取り残されているようだったので、さっそく購入して読んでみました。
がん患者学―長期生存をとげた患者に学ぶの読後は、きっとあなたの世界観を一変してくれることでしょう。読めば読むほどに、知らなかった事実を突きつけられて、驚きの連続です。本当にびっくりしました。
でも、早くにこの事実を知ることができて良かった思います。読まずにこの事を知らないままでいる方がよっぽど困ったことになっていたでしょうから。
『患者による患者学のはじまり』宣言!
ちょうど、私が同病者として、労働現場に戻りつつあるときに、晶文社から分厚い原本が出版された。「患者による患者学のはじまり」に足場を作ろうとしている著者の勇気に感動した。
私の読み方は、同病者としては次のようになる。
第3部の「再生?私とがん」には特に注目した。私も同病であり、あの時代に迷える子羊としてさまよっていたからである。
この著者に関心をもつのは当然のことであった。この人の母が卵巣癌と診断され闘病生活の末亡くなったこと。更に、幼いときより母のいとこで「癌には個性がある」と主張していた医学者佐藤博氏の影響を受けていたこと。私は、彼女がノンフイクションライターという立場から、あらためて「がん」なるものを明らかにしようという姿に感動した。
早期発見・早期治療はベストという既成の価値観は、近藤誠氏の『がんもどき理論』により突き崩されていた。良心的な医師も動揺していた。
さらに、ホスピスの登場。在宅で死を迎えたいという希望。それにつきあってもいいという医師たちの登場。
帯津良一氏を頂点とする代替医療の大流行。このような状況の中でこの書物は誕生した。
●がん患者は医師たちにわが身をゆだねるのではなく、自らの病を癒す方法を選択しなければならなくなった。
がん患者として闘病しつづけている柳原和子は「長期生存をとげた患者に学ぶ」(原本の副題)という視点から自己の仕事を再開した。長期生存している患者はいるのだ。今、あらゆるところで「がん告知」をされ絶望している大勢の人たちに希望をあたえる書である。いや、彼女の生き方そのものが、人とがんの関係を新しく見直してくれるのかもしれない。
がんのとらえ方も変わった。がんは我が身体にある細胞の遺伝子が何らかの原因で傷つき細胞増殖を止めることができなくなった自然な現象に過ぎない。
それでを、私たちはがんを病と言い、どこかでおりあいをつけれたらと願っている。原因究明は進めどもそれは治療とはつながらないことは抑えておいた方がいい。
勇気づけられる本
ガンの治療法としての三大療法しか知らない人にとって本書は「その他の療法」の紹介的意味が大きいです。目から鱗と言うほどではありませんがこの本を読んで勇気づけられることは多々あります。著者本人が罹患している状態での取材が元なので大変だったろうなと思うと同時に切実感があります。体系だったガン治療法の紹介本ではなくあくまでも実際の症例の紹介ばかりなのですが、勇気づけられる人は多いでしょう。
ノンフィクションの真骨頂
この本は、代替医療や民間療法を実践した人だけの記録ではない。
「なぜ癌になってしまったのだろう?」
「再発を防ぐためにどうしたらいいのだろう?」
この問い対する答えは、患者一人ひとり皆それぞれに違うことを教えてくれる。
まるで短編小説のような筆致で綴られたルポは、とても読みやすく興味深い。
それぞれの人がそれぞれのスタンスで自らの病、癌と向き合う姿を真正面から捉えた、ノンフィクションの真骨頂ともいえる貴重な本だと思う。
